2015年05月17日

急がば回れ、海外PhDへの道

前回の記事、「入試業務1, 2」では、経済PhDの選考過程を紹介することで間接的に入試対策のポイントについて述べた。要点は「数学」「大学の成績」「推薦状」で、かつランクの高い大学出身者の方が有利であるということであった。では、東大出身でないとダメなのだろうか?勿論、そんなことはない。今回は学歴で下克上する方法を紹介しよう。

まず、よく知られた方法だが、東大の大学院修士課程に入学するというものがある。多くの学生は大学に入ってから勉強するのをやめたり、学部卒で就職してしまったりするため、大学院入試は大学入試に比べてはるかに競争率が低い。なので、大学時代にきちんと勉強していれば、東大の大学院に合格できる可能性は高い(実際、私はそのような人を何人も知っている)。東大の修士課程で優秀な成績を修めれば、海外PhDへの道はぐんと縮まる。

次に、まだあまり知られていない気がするが、初めから海外留学する方法がある。留学するのが目的なのに留学するのを手段にするのは矛盾だと思われるかもしれないが、そうではない。昨今、様々な大学が経済学の2年制のマスターコースを用意している。例えば、London School of Economics, Duke, Columbia, NYU, Wisconsin-Madisonなどだ。(UCSDでも近々開設する予定がある。)これらのプログラムは、事実上PhDの予備校の役割を果たしている。大学側は、PhDのコアコースよりやや易しいレベルでミクロ・マクロ・計量・数学などの講義を提供する。学生はこれらを受講し試験を受けて、優秀なら「数学」「大学の成績」「推薦状」の三種の神器を持ってPhDに応募するのだ。授業料は年1-2万ドルと決して安くはないが(大学の目的はカネ集めで需要はあるから当然)、PhD取得後の給料を考えれば悪くはない。選考過程もPhDよりはよほど競争率は低い。

最後に、大学生が使える手として、「夏期講習」を受けるというものがある。やはりカネ集めのために、アメリカの大学は6-8月の夏休みの間、空いた教室でさまざまな講義を提供している。UCSDの場合、「UCSD Extension」で検索すればそのようなものが出てくる。そのようなプログラムで、数学を中心に受講して(かつできれば教官のCVを調べて論文を書いている人を選ぶとよい)優秀な成績を修め、推薦状を頼もう。私はそのようなプログラムの存在を知らなかったのだが、知っていれば大学時代に利用すべきだった。
posted by Alexis at 19:56 | 学習関連の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
ブログパーツ