2015年08月18日

道南での湯治

子供が生まれる前はしばしば妻と週末に遠出をしたものだった。これは道南に出かけた際の記録である。

道南は流石に道東から遠いだけあって、北見に住んでいた頃には一度も訪れることはなかった。この時は、JALのキャンペーンで無料航空券が当たり、使用期限が迫っていたので、暑い南よりも涼しい北が好ましいと考え、北海道のまだ見ぬ道南に行くことにした次第である。

普通の観光に飽き足らなくなっている我々は温泉のことしか考えず、函館空港でレンタカーを借りてまず湯の川温泉の公共浴場、日の出湯に向かった。ここは友人から風呂場に入ると人間がトドのように床に寝そべっている、と聞いていた。実際行ってみると、湯船が二つあり、奥は摂氏42度だが手前は46度。とんでもなく熱くて、入ったら動けなくなる。それ故に湯船に人がおらず、暖かい床に人が寝そべっていたのか、と納得した。泉質はNa, Ca, Cl, SO4, CO3などで頗る濃く、湯船のへりには棚田の如く成分が析出している、素晴らしい湯であった。

2番目に向かったのは水無海浜温泉。恵山の麓にある海沿いの無料露天風呂で、絶好の位置にあるのだが、我々が行ったときは丁度干潮で水位が低く、熱くて入ることができなかった。太平洋の沿道で鮨を食べる。

3番目は大船上の湯温泉。乳白色の食塩硫化水素泉で、外見も美しいが肌触りが滑らかで、飲んでも美味しい。泉質だけだったら、今回の温泉の中で最高であった。

4番目は濁川温泉。北海道で唯一の地熱発電所のある場所で、盆地の至る所から温泉が出るという。湯は茶色がかった含硼酸土類食塩泉で、すべすべした肌触りである。朝が早かった所為か、析出した成分で鍾乳洞のようになった床の上に寝そべって寝てしまった。

5番目は銀婚湯温泉。含芒硝食塩泉で、塩味が濃くて少ししか飲めないが、ほのかに石油の匂いがして屈斜路コタン温泉を彷彿させる。我々はここに宿泊したのだが、夕食前後と翌日の朝食前と満喫した。ここの宿は安い上に食事も美味しく、非常に満足であった。

6番目は奥美利河(オクピリカ)温泉。山中の辺境の地にあり、秘湯の名に相応しい。炭酸水素カルシウム泉という珍しい泉質で、浸かっていると底から二酸化炭素の泡が湧き上がって来る。38度のぬるめの湯でこれまた素晴らしかった。出ようとすると蛇が現れて驚いた。

7番目は見市温泉。鉄を含んだ食塩泉で、新緑の川沿いにあり眺望が素晴らしい。温泉自体もすべすべしてよかった。この後に江差で鰊蕎麦を食べた。

最後の8番目は知内温泉。紀元1247年に開かれたという知られている限り北海道最古の温泉らしい。鉄鉱泉、明礬泉、食塩泉の3種類があるようだが、3つの風呂場が独立しており、時間の関係で2つしか行けなかったのが心残りだが、最後の温泉に相応しい、柔らかないい湯であった。今回行った温泉は星5つか4.5ばかりで素晴らしかった。快晴のため、津軽湾の対岸には下北半島と津軽半島が見えた。

思い残すところはないといった気分で函館に戻る。夕食はラッキーピエロという函館限定のハンバーガー屋で鯨バーガーを食べ、また定番のソフトクリームを頂いて東京に戻った。
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posted by Alexis at 09:31 | 温泉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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