2016年01月11日

エッシャー

画家エッシャーの作品は勿論数学的だから好きだが、「昼と夜」、「上と下」、「天使と悪魔」、「凸面と凹面」といった対立概念を1つの作品の中で対称的に扱ってみたり、数学的な作品でもその構成要素に南イタリアの牧歌的な風景を入れたり、あまり扱われない遠近法の三点透視法を頻用したりといったところが素晴らしい。
エッシャーの作品は
http://www.mcescher.com/
で見ることができる。

以前、北アルプスに数学科の某教授と行ったのだが、絵画の話になったときに私の最も好きなエッシャーの話題になった。エッシャーの作品は数学的だが、教授によると、

・図形をあるベクトルで平行移動させても自分自身と一致する。
・図形をある点に関してある角度回転させても自分自身と一致する。

という性質を持つ図形は、自明な場合を除けば回転する角度が0度、60度、90度の整数倍に限られるそうだ。それを証明しろと言われたので、証明した。

読者のために正確な問題文を載せよう。自ら試みられたい。

問題:
空でないR^2の部分集合Sは次の性質を持つとする。
1. SはR^2の真部分集合。
2. Sは閉集合。
3. Sはあるベクトルaで平行移動させると自分自身に一致する。
4. Sはある点を中心にある角度θだけ回転させると自分自身に一致する。

このとき、θは0度、60度、90度の整数倍に限られることを示せ。もしSが閉集合とは限らない場合はどうか?
posted by Alexis at 00:16 | 小話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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