2012年07月22日

日本で最も資本主義的な産業

日本では経済活動に政府が介入することが非常に多い。例えば借金の上限金利、労働者の解雇規制、国営の年金制度、関税、価格統制された医療サービスなど、枚挙に暇がない。このように日本はかなり「社会主義的」なのだが、ではこの国で最も資本主義的な産業は何であろうか?

すぐに思いつくのは、FX(外国為替証拠金取引)。日本ではいつ、どこで、誰が外国為替を取引するのも自由だから、FXには常に新規参入や退出があり、取り扱い商品も外国為替そのもので差別化できないから、熾烈な価格競争に陥らざるをえない。従って、FX業界は完全競争市場にかなり近い。もっとも、政府が為替介入をしたり、レバレッジ規制を導入したりするので、完全な自由市場ではない。

次に思いつくのは、外食産業。調理師免許などの許認可があるとはいえ、消費者は好きな店で食べられるし、食べログなどの検索サイトを利用すれば店舗情報は事前にかなりの程度分かるので、自由市場に近い。

しかし何といっても最も資本主義に近いのは受験産業だろう。塾講師になるのに何の資格もいらない(採用時に学歴を参考にするかもしれないが、それ以降は塾生からの人気と合格実績だけが評価基準だろう)から参入規制はなく、文部科学省の指導要領とは無関係に好き勝手なことを教えてよく、学生はどこの塾のどの講師の授業を受けるのも自由だ。(もちろん、クラスの選抜試験に合格しないといけないので文字通りどの授業でも受けられるというわけではないが、試験を受ける機会は誰にでも平等に与えられている。)塾の合格実績も簡単に調べることができるので、情報の非対称性はほとんどない。塾が文部科学省から敵視されることはありこそすれ、補助金をもらったり公共事業を受注したり天下りを受け入れたりといったことは考えられない。

日本の外食や中等教育が世界に誇れる高水準であるのは、資本主義の賜物である。
posted by Alexis at 11:07 | Comment(0) | 経済関連の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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